おうちモンテッソーリ【インプット編】

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私がモンテッソーリ教育を知ったのは1年半ほど前。私が妊娠中で、夫が日本出張した際に、お土産で買ってきてくれた本がきっかけでした。(この時夫は別に詳しいわけではなく、本屋で立ち読みしたら良さそうだと思ったみたい。)

  • 息子を育てるにあたって、夫婦で共有できる子育て理念が欲しい
  • 息子におもちゃをあげたり、何かを教えるときの基準が欲しい

と思っていた私には、「子育ての最終ゴールは子どもの自立です」というマリア・モンテッソーリの言葉がとても明確で、かつ私たち(親)自身も、大切にしたい指針に思えました。

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そうだ、私が息子に教えたいのは、自立して生きていける力だ!

でも、モンテ教育を掲げる幼稚園は人気も学費も高く入れるかわからないし、そもそも入園(3歳)までの期間にも下地を作りたい。私自身ももう少しモンテについて詳しくなりたい。

というわけで、自宅で取り入れられるところからモンテッソーリ教育を始めて見ることにしました。今回は、インプット編ということで読んだ書籍を紹介します。

子供は動きながら学ぶ

 子どもは動きながら学ぶ

概要

  • モンテ教育から示唆を受けた保育者たちが日々こども観察して得た、子どもとの関わり方のコツを書いた本(なので、純粋にモンテ教育の教えを書いた本ではない)
  • 歩き始めが自立の始まり。1歳半〜3歳までの時期に焦点をあてている。この短期間で、生涯を決定づける自立への戦いが展開。(4・5歳も多少は触れてある。)
  • 体の器官が形成されるにしたがって、自分の体を使う機会を探し、活動する。(→親は、体を使える環境を整えてあげる
  • 「やりたがっている」「難しがっている」ことを見極め、応援する。
  • 指先や手首を正確に使える練習が大切。それが、体全体を動かす時に、先端まで「意識して」動かし、果てはダイナミックな活動へと繋がる。
  • 自立に必要な「基本的」な技術は、「折る・切る・はる・縫う」など。一見簡単に思える動作も、習得しやすい「時期」があり、それを逃すと習熟にはかなりの努力を要する。
  • 子どもが内面から変わっていく過程には共通項がある。
    第1段階)自由に選ぶ
    第2段階)選んだものに続けて関わる
    第3段階)続けてきたものに全人格的活動でかかわる
    第4段階)「すんだ!」「ああ、おもしろかった!」と自分からやめる
  • 教材に配慮すべき条件:繰り返し、秩序(不必要なデザインを取り除く)、論理性(同形、等間隔、段階性、分類や集合、対応、連続)、美しさ、子どものサイズ、誤りの訂正、自由選択、制限(教材の量を増やしすぎない)

感想

この本を読むまでは、ネットで調べて口コミがいいとか、対象月齢とか、見た目の可愛さ、などという基準でおもちゃを選んでいたけれど、本を読んでから、子どもをちゃんと観察できていない、ということに気が付いた。

息子の様子を観察してみると、1人遊びしているときは「手首をひねる」「蓋をあける」「指先を使う」「掴んで落とす」などの動作をしていることが多い。私に必要なことは、息子がこの動作を習得できるようにするものを、息子が好きな時に手に取れるような位置に置いておくこと。トマトソースの空き瓶、サプリメントの空箱、ストロー落としなどを用意しておもちゃ棚に置いておいた。

これがなかなか効果てき面。1週間前より、確実に指先の使い方が上手くなっている…!例えば、スプーンを使って食べるのが上達した。絶妙な手首のひねり、スピードが、こぼさずにご飯をすくう手助けになっている。

「可愛い可愛い」息子、つい構いがちになってしまうけど、必要なのはちょっと離れて観察することなのかも。今、何の動きを習得したがっているのか、本と照らし合わせてみると「ああ、これか」っていうのが見つかる。本には、成長時期に子どもがやりだがる動作の一覧とその欲求を満たすおもちゃや実例が載っているので、とても参考になる。

1990年の本なので、少し内容が古い(日本の幼稚園教育の話etc)とか、文体がかたいかなと思うけれど、得られる知見は盛りだくさん。特に3歳未満のお子さんがいて、モンテに興味がある人にはオススメの本!

ママ、ひとりでするのを手伝ってね!

 ママ、ひとりでするのを手伝ってね!

概要

  • 子どもが、自然から「生命の課題」をもらっている時期に、親は「生命に仕える」ことを知る課題を自然からもらっている。
  • 生物の幼少期に、ある能力を獲得するために、環境中の特定の要素に対して、それをとらえる感受性が特別に敏感になってくる一定期間のことを「敏感期」という。敏感期を逃すのは、終バスに乗り遅れるようなもので、その時期にすべきことを後からしようとしても、数倍の苦労をする。
  • 〜3歳までの敏感期:(周囲にあるものを)吸収する心 → 3歳以降:吸収したものを整理する
  • 〜3歳までの敏感期:外界、体内、精神的「秩序感」
  • 3歳〜6歳の敏感期:(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚などの)感覚の洗練、筋肉運動の調整
    感覚の洗練期:(大人の対応)子どもが感じている言葉に耳を傾け、一緒に感動したり感心したりする。
    筋肉運動の調整:体全体を動かす、バランスをとる、手首や腕を使う、指先を使う
  • 「敏感期の特別な力」と「知性」の自発的な力がたがいに働きあって生まれてくる「自分から学びとっていく力」。
    知性とは、「区別する」、分けたものを「集める」、同種類に集めたものを「合わせる」などの動きに発展する。と同時に、「対照」性を直感したり、「連続」させたり、「包囲」したりする幾何学的構造から、「本質」を直感したり「抽象」したり「原因と結果の関係」を見つめたり、「時間」を理解したりなどの哲学的働きもする。
    →ほんとうに頭が良い子とは、たくさんの知識がある子ではなく、「考える」力があって「学び方」を身につけた子ども。
  • 子どもの興味は遊びではなく、自分を成長させる「仕事」
  • 子どもの活動を見る大人の態度
    1)愛をもって見る
    2)科学性をもって見る
    3)自分自身が変わるために見る
    4)生命の神秘に出合う
    5)活動の周期の全体的を見る →活動を始めた動機、傾向、活動の深さ(集中度)、活動のやめ方
    6)発展していく過程をみる →再び活動したとき、前より向上したか、どんなことに応用したか
  • 子どもが、自然からの宿題をする主な場所は「日常生活」。モンテッソーリ は、日常生活を
    1)基本的運動の練習
    2)自分自身の世話
    3)自分の周囲の世話
    4)礼儀やマナー
    の4つに分類し、子どもがその1つ1つを自分でできるように援助する「日常生活練習」を工夫した
  • 日常生活を教材に使う配慮
    ・対象を1つだけ取り出し、それ以外のものを片付ける
    ・動作を分析し、順序立てる
    ・難しいところをはっきりさせる
    ・正確に実行し、精密なところに心を込める
    ・難しいところをはっきりさせる
    ・正確に実行し、精密なところに心を込める
    ・言葉ではなく動作で教える
    ・「教えながら、教えなさい!」(訂正しながら教えてはいけない。教えて、教えて、繰り返し教える)
    ・自分からする自由を与える
    →日常生活を丁寧に教えてもらった子どもは、その行為ができるようになるだけでなく、どんな状況でも、その状況を判断し、自分の能力を総動員して、臨機応変に対処していくことができる人になる。
  • 「自由」と「放任」は違う。子どもが自由に「仕事」に取り組めるように、環境を整えることが大切。その環境とは、「子どものサイズであること」、「活動を可能にする道具や材料」、「適切な広さと保護される雰囲気」、「子どものテンポが保証されている」、「美しいこと」、「ほんものであること」、「制限があること(多すぎてはいけない)」、「秩序があること」、「自由に使える状況」であること。親は、子どもの自立を助ける環境を整えるという自然からの宿題をもらっている。

感想

「子どもは動きながら学ぶ」より難しかった。言葉の定義(子どもや親への自然からの宿題、秩序感etc)が多かったせいかな。でも、↑の概要では端折った具体例も合わせながら読むと、理解はしやすいかもしれない。

この本で理解が深まったのは、「子どもを見る親の態度」。特に、子どもが「仕事」を始める「動機」と「やめ方」をよく見よ、というのが印象深かった。今までの観察の結果、息子は割と集中して物事に取り組むタイプだと思う。(蓋の開け閉めだけで軽く15分は集中している)ただ、新しいおもちゃやものに対しては消極的で、私が先に遊んで見せたり、親が使っている道具を使いたがる、という傾向。真似をしてやってみる、というのも学ぶ上では大切だと思うけれど、この本から読み取れるのは「自分で選んで」、「満足してやめる」こと。我が家のおもちゃ棚をみてみると、意識して減らしてはいるものの、小さめの棚におもちゃがくっついて並べてある。秩序感は…微妙だ。なので、今後はもう少し大きめの棚に、余裕をもっておもちゃを並べられるような配置しようと思う。そんなに広くはないリビングだけど、果たしてどう使おうか…。まさに、親への課題(笑)

もう1点、面白いと思ったのは日常生活練習。「子どもがやりたがることを、大人は大抵邪魔をする」という話し、身に覚えがある。というのも、自分が子どもの頃、「あなたがやったら時間がかかるからしなくていい」と言われたのをよーくよーく覚えているのだ。本当に頻繁に言われた。結果としては、とても不器用な子が出来上がった(それが私w)。本当に不器用で、折り紙も下手だし、物と物の距離感を掴むのも下手だし(中心がずれてる・斜めになってると言われても分からないetc)、色々苦労することが多い。…もちろん、親の言葉に怠けて努力をしなかったのは自分だけど…。でも、「あなたは下手だから」という言葉には傷つくし、じゃあやらなくていーや、となる気持ちはよく覚えているので、自分の子どもに対しては極力そうならないようにしたい、という気持ちがより強くなった。

子どもをもった今となっては、手を出したくなるの、すごくわかる。(笑)これで私が働き出したり、2人目が生まれたら、「もう、早くして!できないなら私がやる!」ってなりそう…。でも1歳5ヶ月の今でも、息子は食後のテーブルを拭いたり、外から帰ってきたら帽子を脱いで掛けたり、靴を脱いだり、自分でしようとしているのがわかる。だから極力その様子を見守って、息子が自分でできるように家具やものの大きさを揃えたり、急かしたりしないようにしよう…できる限り。

〜3歳までの「吸収する心」が大事!という割には、具体例なども3歳以降の話しが比重が大きかった。なので、3歳以降のお子さんがいる方が読んだら、より実践しやすいと思う。

ひとりで、できた!

 ひとりで、できた!

概要

  • 2歳近くになるころから、子どもは「自分でする」ことに大きな喜びを感じる。
    =随意筋肉(自分の意思で動かす筋肉)を使いたい時期に突入。この時期に、自分の意思で目的にかなった動き方を正確に実行することで、動き方が上手になり、自分が行動の主人公になる。
    =思った通りに動ける人になる。このとき、前頭前野と運動前野が活発化。
    →学童期以降、「先を見通す」「段取りがよい」「臨機応変に状況に対応」などの共通の特徴が顕れる
  • 幼児期は、感覚+運動器官、および脳を完成すべき時期。なので、この時期の子どもには「感覚器官を洗練できるもの」と「運動器官を洗練し、鍛えるもの」を準備しておく必要がある。
  • 子どもは「できない」のではなく、「やり方がわからない」。この時期の子どもには、人の行動を注意深く観察し、見た通りに動くという特別の力がある。子どもに教えるときは、口先だけでなく「して見せる」教え方が適当。
  • 人間は未完成な状態で生まれてくる。自分の体を意思通り動かせるようになる6、7歳。精神的自立の基盤ができるのが10歳ごろ。10年かかって体と脳を完成させるために自然が用意してくれたのが「敏感期」。この時期を上手く利用することで、子どもは人間性を豊かにふくらませていける。
  • 子どもの敏感期は、ほぼ同じパターンでやってくる。
    吸収する心(0〜3歳)…周囲の出来事を写真をとるように吸収。特に言葉について顕著。
    秩序感(生後数ヶ月〜4歳:ピーク2歳)…いつもの場所、順序、習慣
    言語の爆発期(1歳終わり〜2歳代)
    感覚(3〜6歳)…〜3歳までに感覚をためる。3歳以降、五感を洗練する。
    運動…0〜3歳:基本の動きを身に着ける。3〜6歳:随意筋肉の調整期
  • 子どもは大人が考える以上に、本質を見抜いたり、美しいものに対して敏感。ごてごての飾りつけより、シンプルながら機能美あふれるものを好む。→要素が1つだけのわかりやすい教具を好む。
  • 遊具づくりのポイント
    1)パッと惹きつける興味点(五感や意欲を刺激、大人の真似ができる)
    2)子どもサイズ
    3)繰り返せる/やり直せる(何度でも同じ動きができる。間違いに気づける工夫)
    4)要素を1つに絞る
    5)色や形が美しい/手触りがよい(イミテーションより、本物を)
    6)感性や知性を刺激(分ける、合わせる、連続させる遊具。継続性、発展性のある遊具)
  • 活動をサポートするコツ
    1)子どもに選ばせる
    2)お手本は正確に、ゆっくりと
    3)集中できる環境づくり
    4)間違い、大歓迎!(間違いを指摘したり問いたださない)
    5)無理強いしない

感想

上記2冊を、わかりやすく簡潔にまとめたのがこの1冊、という印象。時間がなくてどれか1冊なら、この本がおすすめ。手作りおもちゃのアイディアについても、カラーイラストや写真でわかりやすく解説している。廃材利用で、こんなに面白そうな遊具が作れるとは…目から鱗!
ただ、あまりにもさらっと解説してあるので、(先に上記2冊を読んでいて内容が全部既出だったから印象が薄かったのかもしれないけど)前半部分(遊具づくり以前の解説部分)があまり印象に残らなかった。

全体の感想

本を読む前のモンテッソーリ教育に取り組む幼稚園の画像を見たときの第一印象は「整然としすぎていて怖い。もっと子どもはのびのびと、自由に遊んでがちゃがちゃに散らかすものじゃないの?」でした(ネガティプ笑)。

でも、いざ紐といて本を読んでみると、きちんと環境を整えてあげれば、子どもは(以外にも)きちんとすることを求めている、と書いてある。いざ、子どもへの接し方、環境の整え方について少し知識を得て再び息子に向き合ってみると、(確かに完璧ではないのだが)決められたものを決められた場所に片付けたり、ゴミを捨てたりと自ら動く。それもニコニコ笑顔で。かなり衝撃を受けると同時に、前よりも、余裕を持って息子に接している自分に気がつきました。どれも読んで良かった。

今回読んだ本は全て日本語で、純粋にモンテッソーリの教えというわけではない(モンテの影響を受けた先生方が日本の保育園で得た実践をもとにしてある)のですが、モンテ教育の知識は多少できたかな、と思います。今度はこの知識をもとに、実践編に移っていきたいと思います!

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